hiro’s diary

丁寧に、シンプルに、暮らしたい。手遅れにならぬよう。

024 6年有難う

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大学に入学して初めてのゴールデンウィーク休みに、購入したTシャツ。
前日に部活仲間と遊びに行った商店街で一目惚れしたものの、買う勇気が出ず帰宅して、
諦めきれず翌日母と買いに出向いたもの。
もう6年近く、お世話になったTシャツ。
自分の洋服の中でも1、2を争うお気に入り。
特に常夏の国に来てからは着るものに悩むとまずこれを着ていた。
長く着ているのに毛玉もできず、ちりばめられたストーンはひとつも落ちることなく、購入したときのままの姿を留めていた。
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そんなお気に入りのTシャツさんとのお別れの日は突然やってきた。
今朝、洗濯物を畳み直しながら何気なくこのTシャツを手に取った瞬間、
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小さな穴を見つけてしまった。
首まわりもずいぶんくたびれてきているのを見つけてしまった。
よく考えれば6年近く、常に私のお気に入り服選抜組にいたTシャツさん。
くたびれてしまっても無理はない。
もうこのTシャツさんを休ませてあげるときなのでは、、と考え始めてしまった。
でもお気に入り。6年連続選抜入りなのだ。どうすべきか、気持ちが定まらない。
まるで長年の友達を失うような、そんな感情が私に襲いかかってきた。

大学入学から卒業まで共に過ごし、新たな国での挑戦をそっと見守ってくれていたTシャツ。
もうそろそろ、休ませてあげないと。もう十分、働いてもらった。と決心し、別れを惜しむ。
このTシャツを着て過ごした日々が、キラキラ輝いていた大学時代のことが走馬灯のように蘇った。
知り合いのいない南国で気持ちが沈んだとき、日本の友人や家族を思い出させて活力をくれた、そんな時期もあった。
最後にTシャツを抱きしめて、丁寧に畳んで、白い薄紙に包んだ。
ありがとう。こんなに長い間、私のそばで私を見守ってくれて有難う、必ずまた会おうね。
そう、自分に言い聞かせるようにして、薄紙に包まれたTシャツを袋に入れる。

こんなに辛いお洋服とのお別れは初めてだ。
あまりにも愛着があって、離れ離れになるのが辛い。
けれど同時に、大学時代は楽しかったのになぁ、とか、また母親と買い物に行けたらなぁという気持ちも一緒に手放せたような気がしている。
なかなか前をむけず、昔の幸せに縋る私の気持ちを、Tシャツさんが一緒に持って行ってくれたんだなぁと、感謝でいっぱいだ。最後まで、手のかかる持ち主でごめんね。

どうかまた会えますように。ありがとう。ありがとう。

それにしても、Tシャツという気軽に着られる服が
ついに1枚も無くなってしまってちょっと困惑気味でもある。
良いTシャツに出会える日を楽しみにしていよう。

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ありがとう。